« 2007年5月 | トップページ | 2007年8月 »

2007年7月の3件の記事

2007年7月26日 (木)

「資生堂ブランド」

140年の歴史を持ち、化粧品のトップ企業である資生堂のブランド戦略に関する本。




Dsc03495

ブランドビジネスについて、いくつも参考になる部分がありました。



資生堂のブランドの定義


①会社やブランドについて、歴史や物語があること

②研究や技術の蓄積があること

③高品質でそれにふさわしい価格設定であること

④人から人へ手渡しされるものであること

⑤ブランドのポジショニングを高めるために、マーケティングが厳しい自己規制を行っていること

⑥創業者、経営者の人間性が見えること

⑦伝統を大切にしながら、絶えざる革新を行うバイタリティがあること

⑧世界的であること



④が面白いなと思いました。

 


「商品をしてすべてを語らしめよ」


初代社長の製品哲学とのことですが、いい言葉ですね。

商品そのものが企業精神や企業活動の精華でなければならない、アウトプットがすべて。

これは人の生き方にも当てはまることと思います。

すべてを注ぎ込んだ、製品、ブランド、そして自らの生き方を作り出していけるように精進あるのみですね。



ブランドマネージャー制



資生堂が2005年から取り組んでいる制度

「ひとりのブランドマネージャーが『お客さま価値の最大化』という視点で、商品開発から施策立案、コミュニケーションまでをマネジメントし、モノづくり・価値づくりを強化していく体制を作るというもの。

多くの大組織での弊害は、ブランドをトータルでプロデュース・施策の実行ができない環境があって、各細分化された部署の担当者が寄せ集めた柱のないものになりがちであり、結局は外部や消費者へのメッセージやインパクトも弱いものになってしまう。

逆にブランドマネージャーがマーケティング戦略の立案から、商品開発、プロモーション、広報までを一貫してマネジメント・実施できる場合は、強いブランドができる。

ブランドマネージャー個人への負荷は当然高くなるが、プロジェクトチームが目標を共有化できれば求心力は高まるし、結果的に事業の成功が得られるということである。」


やはりブランドマネージャーによる強いリーダーシップと、しっかりとしたマネジメント、抜け漏れのない施策の実施をスピードをもって確実に継続して実現、さらにその先にももう一歩またもう一歩あって、その絶え間ない努力が結実した時にやっと数%の確率でブランドの成功は得られるものと思います。

ブランドマネージャーが、オーケストラのように組織を指揮して適確なタイミングで最大の攻撃力を作り出す。
 
 
前へ前へ。





「立ち上がりこそがブランドの成功」


ヘアケアブランド「ツバキ」の立ち上げのときに掲げた目標とのことですが、まさにその通りと思います。

立ち上がりでしょぼかったり、こけたりしてはこの先はないと思います。逆に立ち上がりがうまく行けば、後々少々の落ち込みがあってもリカバーできると思います。

古来から戦もそうですが、すべてを立ち上がりに賭けるということは大切なことと改めて認識しました。
 
 
必死で策を繰り出して、繰り出して、一点突破。

気がつけば未来は手の中に。

 

という感じでしょうか。






この本、ビジネス事例として興味深く読めました。
  

2007年7月25日 (水)

日本伝統工芸×DESIGNコンペ

 
福島県会津若松に400年伝わる、日本そして世界を代表する伝統工芸「会津漆器」


 
その美しい文化の再興をかけるプロジェクトが進んでいます。



エコや昔からの文化が見直されている今、産地ではこの400年の感動を今一度新しい感覚でよみがえらせたいと願っています。

  
 
會's NEXTプロジェクト
http://www.aizu-next.com/
 
  
このプロジェクトでは、若手デザイナーの方々が考えたデザインやアイデアを、日本を代表する会津漆器の作り手やブランドプロデューサーと共に世界に送り出していくというプロジェクトです。


美しい固有の文化を持つ日本から世界にアートを発信していく。
 
 
そんな挑戦には、新しい力が必要です。


日本文化の歴史に残る出来事を作っていく仲間を募集しています。





参考記事

Img

2007年7月24日 (火)

ステラ・マッカートニーのオーガニック化粧品「CARE」 使用感など


最近雑誌や知人の間でも何かと話題のステラマッカートニーのオーガニック認定基礎化粧品。

イヴサンローラン・グッチ・パルファンという世界的な大手ブランド企業が、エコサート認定付きのオーガニック化粧品を発売するということで気になっていました。

http://trife.cocolog-nifty.com/blog/2007/03/post_d500.html

日本では未発売ですが、ちょっとお先に簡単なインプレッションを書きたいと思います。

Dsc03515_1

コンセプト

「効くオーガニックコスメ」オーガニックファーマシーもそうですが、最近の流れでしょうか。スローからアクティブにという感じ。

基本的にはもともとハーブは薬用ですし、セラミドやヒアルロン酸など最新テクノロジーで解明されてきた有効成分も植物から得られるものですので効くことが当たり前ですが、今までのオーガニック化粧品にアクティブなコンセプトで売ってきたブランドが少なかったために取ったポジションかなと思います。

また、ヒッピー系だったりストイックな感じが多かったオーガニック化粧品が、第2世代に移行してお洒落な感じでプロデュースされているのが新しいですね。

そして、自然成分使用というものは多く出現していますが、オーガニック認定まで取ったお洒落系ブランドは珍しい。

成分にオーガニックのものを使用と謳うものはいくつかありますが、製品としてエコサート等の認定を取るのは一定の規準が必要で、手間もコストもかかる上に、生産量や流通期間も限定されるため大企業はなかなか手が出なかったスペック。

これが最大のUSP(ユニーク・セリング・プロポジション)かなと思います。


エコサート
http://www.ecocert.fr/

 

アイテム

クレンジング、洗顔フォーム、化粧水、乳液2種、美容液3種の8アイテム。

乳液と美容液はアイテムそれぞれの違いが実際に分かりにくいですが、機能を強調したいコンセプトがあるのであれば美容液もこれくらい細分化されていてアイテム数があっても見せ筋として良いと思います。

パッケージ

とてもよいと思います。外観は今までのオーガニック化粧品になかった洗練度と奇抜性があります。

シルバーの紙筒に入っているのですが、シンプルでありながら高級感も出ていています。また、成分表記は紙筒を覆うビニール部分に印字されており面白いですね。

中身の容器はプラスティックのもので、コストのそれほどかかるものではないですが、とてもシンプルに綺麗に仕上がっています。

オーガニック化粧品の多くは、空気を通すという理由やリサイクルの観点からガラス容器を多く使う傾向にあると聞いたことがありますが、美容液1アイテムのみガラス瓶、化粧水のアルミ缶以外はプラスティック容器にしてあります。

エコサート認定を取得する内容にコストがかかるための、一番お金のかかる容器のコスト圧縮と想像しますが、この点は少し残念と思いました。

環境を考えたリサイクル性、品質保持の機能性、高級感等を考えるとガラス製のほうが石油から作るプラスティックよりもより良かったような気がしました。

内容成分

水、ハーブの芳香蒸留水をベースにエッセンシャルオイル、エキスなどを使用、植物性の合成界面活性剤やアルコール、グリセリン等も使用しています。

同じフランス製のエコサートオーガニック化粧品であるサノフロールとあまり構成的には違いがないように感じました。似た感じでいえばREN、AESOPも近いと思います。

ただ、一つ一つの植物成分にエコサートのオーガニック認定を受けているというマークもついていて、真面目な感じがします。

使用感

化粧水、乳液はさっぱりしていて使いやすく、ドイツ系のようなアルコール感や油感はないです。また、美容液もジュリークのジェルアメリオーレのようなグリセリン系の保湿感もなく、湿度の高い日本では使いやすいと思います。

香りについてはイギリス人のプロデュースのためか、RENやオーガニックファーマシーに近い感じで、フランス製の花系のゴージャスさというよりはシンプルでさっぱりした草系ハーブの香りです。

特筆したいのは、化粧水の容器・スプレーの良さです。オーガニック認定化粧品の場合、スプレーはプッシュ型が大半の中これはアベンヌウォーターのようにガス式で、スプレーを押すと自然にシュワーと霧が出るという感じです。この感じは気持ちいいです。

チャネル・プロモーション

日本においてオーガニック認定化粧品として初めての百貨店化粧品売り場での独自カウンター展開と想像しますが、この国内外の各ブランドがひしめく売り場にどのように割って入るのか興味深いですね。

プロモーションについては、会社的に強そうですし、ステラさんという有名人のプロデュースブランドでもあるのでパブリシティとしての扱いも多くなると思います。

ただ、オーガニック認定の基礎化粧品のジャンルではベーシックなラインナップの展開がメインで、季節ごとの新作やキャンペーン商品を繰り出していく感じはなさそうなので、発売後しばらくしたらどのような感じでパブ露出してくるのか楽しみです。

イメージ的には、ボディケアアイテム等の新商品を発売していく方向か、メイク系ブランド化粧品やロクシタンのように新作・新作で展開してくるかと思いますが、個人的には後者の動きになってくれたら新しいので面白いと思います。

総評

イヴサンローラン・グッチ・パルファンという世界的にも大きな企業が取り組む、洗練されたオーガニック認定化粧品ということで、多くの消費者に「オーガニック認定化粧品というものがある」ということを気づかせ、流れを作るきっかけになるブランドであると思います。

 今までの大量生産・大量宣伝・大量流通のブランドとどのように違うのか、また自然成分をつかった化粧品が多くある中で、オーガニックとは何なのか、また認定が付いていることはどのように違うことなのか等の事を、彼らが今回作ったブランドを介して消費者に伝えていくことが業界全体に少なくないインパクトを与えるのではないかと想像しています。

 ただ今回気になったのは、価格面について。日本での価格設定は分かりませんが、海外の価格を考えるとかなりの額になると想像され、日常使いで継続購買させられるのかはプロモーション努力次第という感じと思います。


 消費者としての希望は、たとえ有名デザイナーによるものでなくても日本の生活環境に溶け込む洗練されたデザインテイストとパッケージ・容器の高級感を持ち、オーガニック認定も取得する品質も持ち、日本人向けの使用感および継続的に使用できる価格面をも併せ持つ。。

そんな難題もサラリとこなしてしまう。

もう一歩先のブランドの登場も待ち望まれますね。

« 2007年5月 | トップページ | 2007年8月 »

無料ブログはココログ